tokiori企画 十三『森の旋律』

安藤萌『森の旋律』

安藤 萌
『森の旋律』

2022/12/17sat.-26mon. 会期中無休
13:00-18:00 (21日は20:00まで)
作家在廊日: 17(土)・18(日)・21(水)・22(木)・25(日)・26(月)

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木の記憶が宿る美しい曲線

木の声を聞き、木の呼吸に委ねて完成する形状は

森の中で生きてきた歳月を見ているかのよう

大きな壺やランプシェード

たっぷりとしたつくりの鉢や平皿

大小さまざまに並びます

うつわとしての用途を超えた

『森の旋律』をおたのしみください

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安藤さんとの出会いは3年ほど前のこと。別所温泉を訪ねた際に立ち寄ったカフェで偶然手にしたポストカードがきっかけでした。工房兼ギャラリーを訪ねてみると、日本家屋の一軒家の中にずらりと並んだ木の器たち。どれも絶妙な曲線のある形状で、ずっと眺めていてしまう癒しに似た感覚がありました。お話しを聞くと、その曲線は木が乾燥する時におこす自然の歪みとのこと。それぞれの木の個性を見ているようで、ずいぶんと長居をしてしまいました。

『森の旋律』ー 何度か打ち合わせを重ね、作品を眺めながら安藤さんの言葉を聞いているうちに浮かんできた情景です。ゆるやかに不規則な曲線を纏う姿を眺めていると、深い森の静けさの中で生きてきた木の声が聞こえてくるよう。近隣の森から切り倒された木と向かい合い、対話しながら生み出された新たな命。tokioriで流れる森の旋律を、どうぞおたのしみに。

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作家プロフィール

安藤 萌(あんどうもゆる)
2008年フィンランドの「Liminka Art School」にて芸術、2009年~2012年「Lahti University」にて家具とプロダクトデザインを学ぶ。その後家具メーカーで設計と製造に携わり、福祉事業所での木工指導員を経て長野県上田市野倉に工房を開設。​​地元で切り倒された丸太から木の器を製作している。乾燥時におこる歪みや木の節や欠けを、その個性として美しく活かすことを目指す。